Legend_誇張3割真実3割嘘4割
「あいつ、前に4股かけとったらしいで」
忍足はそんなリョーマの反応をまったく気にせずに、額の汗を拭いながらリョーマの横で立ち止まる。 「しかもな、その女の子達はそれを知っても別れなかったんやと。なんでかわかるか越前?」 リョーマと同じところに視線をやると、軽い打ち合いをしている跡部がいた。 「・・・さぁ?」 やっと返ってきた反応に、忍足はくすりと笑った。 「好きやから。4股されても跡部のことが好きやから別れへんのやと」 リョーマの顔を伺う。
「興味ない」 この一年生はまったくのポーカーフェイスでしらじらと嘘を吐く。 「嘘吐け」 「そっちこそ、ウソツキなんじゃない?」 軽く溜め息を吐きながら言った台詞に、リョーマからやっとまともな反応が返ってきた。 「どこがやねん、俺ほど誠実な人間も中々居らんっちゅうに」 「さっきの話、誰から聞いたの?」
「・・・そういう噂や」 声にも自然と諦めが漂いはじめる。 「噂、ねぇ」 リョーマはすっと目線を忍足に移した。
ははっと乾いた笑いを浮かべながら、忍足はリョーマの視線を受け止める。 「興味ないね、噂なんて」 リョーマはじっと忍足を目を覗き込んだ。
しばしの睨みあい。
「なんや、降参するわ」 「意外にあっさりしたね」 「かないそうもないからや。これからも跡部をよろしくな」 忍足が苦笑しながら言ったその台詞に、リョーマは少しだけ笑うと顔をコートに戻した。
「あっはっはっ・・!嘘やあらへんよ」 リョーマは軽く眉間にしわを寄せる。
「ふーん」 リョーマは跡部を見ながら鼻で笑った。
リョーマは言うが早いかさっと駆け出すと、思い切り跡部に抱きついた。
「これでまた一つ伝説が増えるわけや」 忍足は苦い表情で笑った。
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