Wash your hands!
お気に入りの赤いTシャツに黒いスボン。 下腹部がむずついているのである。
公園入り口の柵を飛び越え、トイレの男マークを素早く確認してから飛び込む。 リョーマは手早くジッパーを下ろすと、一種の快感と共に目的を果たした。
「た、橘・・・!?」
「何でこんなとこに?」 「決まってるだろ?」 橘は爽やかに笑んだ。 「お前に会う為だよ」 そうして上げたままになっていた左手を、リョーマの右肩にぽん、と置いた。
「おいおいそりゃちょっとひどくないか?」 置いてきぼりにされた左手を宙に浮かしたまま、橘が芝居がかったように言った。 しかしリョーマはそんなことには全く構わずに、浮いている橘の手をさも嫌そうに見つめている。 「・・・洗ってない手で触った」 橘は片眉をあげると、やれやれという様に肩をすくめた。 「知らねぇのか越前。出した直後の尿ってのはこの世で一番キレイな水なんだぜ?」
「細かい事は気にするな、男だろ?」 橘はこれまた爽やかに笑うと、右手をリョーマの左肩に優しく置いた。 リョーマは疲れたようにゆっくりと視線だけを左肩に移すと、全ての感情をこの一言に込めた。
back 666hit 02/10/16 |