いつのクリスマスにも

 

 

サンタクロースの衣装を着たルフィが突然目の前に現れて叫んだ。

「メリークリスマス!良い子のみんなにプレゼントをやるぞ!!」



「わかった、わかったから寝かせろ」

突然目の前に現れたわけではなく、眠っている所を起こされただけなようだ。
ゾロはソファの上で寝返りを打つと、すぐに眠りの世界に戻ろうとした。
丁度何かいい夢を見ている所だったのだ。

「ゾロー、プレゼントやるから起きろよー!」

ルフィは手に持っていた袋を下に置くと(空なのかぺちゃんと床に倒れた)、すでに持っていた酒瓶を片手にソファの前にしゃがみこんで、目の前にあるゾロの顔をばしばしと叩いた。

「なーなーこれ結構高かったんだぞ?店のおっちゃんがプレゼントにはこれが一番いいって言うからフンパツして買って来たんだ、飲め!!」

ばしばしゾロの顔を叩いていたが、ルフィはふと気付いてゾロの目蓋を無理矢理開け、酒瓶を視界に入れようとした。

「お前な・・・」

ゾロはルフィの手を掴むと、むくりと体を起こした。

「お、起きたな!ゾロ!プレゼント!」

ルフィも体を起こし膝をつくと、もう片方の手で酒瓶をぶんぶんと振った。

「思い出した」

寝起きの低い声でゾロが呟いた。
そして掴んでいたルフィの手を離し、顔をさすりながらルフィサンタをじっくりと眺めた。

「お前の夢見てた」

ゾロは何か言いかけたルフィの口を塞ぎ抱き寄せた。


「プレゼントありがとよ」

 

04/12/25

 

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