始まり
今年の春、多くの女生徒が落胆のため息を吐く中、ごく少数の女生徒は心の中で、もしくは動作に出してガッツポーズをした。
そして私はというとそのどちらでもなく、淡々と自分の新たなクラスメイトの一覧に目を通していた。
ただ、少しおもしろくなりそうだな、と予感めいたものを感じた。
今年のクラス替えは、神様が何か細工をしたに違いない。
リストを片手に教室中に一通り目を通す。
跡部と忍足が、一番前の席で眠っている芥川の背中に貼った紙を見ながら談笑している。
そして目線を左にずらすと、真面目にプリントに目を通している宍戸、更に左にずらすと楽しくてたまらないといった表情でしゃべりまくっている向日が目に入った。
私のクラスには一癖あると言えば聞こえがいいが、実際のところは問題児、という奴ばかりが集まってしまったようだ。
また残念なことに、私、
自身が一番の問題児である可能性も考えなければならない。
私は眼鏡のずれを直すと、新学期特有の浮かれた空気に毒されないように大きく深呼吸をした。
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back 03/8/27
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